安倍政権の野望への審判を

[弁護士 佐藤真理]

 今日は稀代の悪法=秘密保護法の施行日ですが、今月14日は、衆議院選挙の投票日を迎えます。政府与党は、経済問題に集中し、秘密保護法や集団的自衛権の行使容認、即ち「憲法問題」については、議論を避けています。
 しかし、選挙が終われば、国民の信任を得たとして、次期通常国会に、集団的自衛権の行使を具体化する十数本の「安全保障関連法案」を出してくることは確実です。
 集団的自衛権は、我が国が攻撃を受けていないのに、他国が攻撃を受けたときに、我が国も他国とともに武力を行使するというもの。つまり自衛とは無関係に、他国の戦争に我が国が参加していくということです。実際には、地理的限定もなく、地球的規模で米国の戦争に参戦していくことになります。
 
 戦前・戦中の国民は、秘密保護法、治安維持法のもと、目・耳・口をふさがれて、中国やアジアへの侵攻を、「自存自衛の戦争」、「アジア解放の正義の戦争」と欺かれて、無謀な戦争に駆り立てられ、310万人の日本国民、2000万人のアジア諸国民が犠牲となりました。
 このような痛苦の歴史の反省の上に、戦後日本は平和国家・民主国家として再出発しました。憲法前文には、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」と定めています。
憲法9条と「平和的生存権」(前文)という先駆的な平和憲法のもと、戦後69年間、日本は、戦争で他国民を一人も殺さず、殺されることもなかったという実績を大事にしたいと思います。

 今の日本は、戦前の1930年代のようだと警告する人がいます。この「戦後」を、新たな「戦前」にしてはなりません。
 再び、日本を「戦争する国」に変えることを許すのか、憲法9条を守り、活かし、「戦争のない世界」へ貢献していく道を選ぶのか、が問われる選挙です。
 侵略戦争の歴史を忘れ、「戦争する国」、「軍事大国」を目指す安倍政権の野望に対し、主権者国民が明確な審判をくだすときだと確信しています。

                                      2014年12月10日

広告