戦争立法阻止のために全力で闘う

〔弁護士 佐藤真理〕

 安倍内閣は、5月15日、安保法制関連法案を国会に提出しました。6月24日までの国会会期を大幅に延長して、本国会中に、可決成立させることを狙っています。

 私は、弁護士になった1979年以降、数々の悪法阻止運動に取り組んできましたが、本法案は、間違いなく、戦後最悪の戦争法案です。

 侵略戦争に対する痛苦の反省から、不戦を誓った恒久平和主義の憲法9条を破壊して、いつでも、どこでも、自衛隊派兵ができ、切れ目なく、米国の戦争を支援できる軍事大国を目指すものだからです。

 本日、戦争法案は衆議院本会議で審議入りします。明日、私は上京し、日弁連憲法対策本部の皆さんと一緒に、国会議員に対し、憲法違反の本法案に反対するよう申し入れる要請行動に参加します。

是非とも、本法案の危険な内容を知るための学習会を企画して下さい。講師派遣要請には、自由法曹団奈良支部の全員が交代で対応します。私も万難を排して、講師を務めます。

 街頭宣伝、デモ・パレード、議員要請等、あらゆる運動を展開し、必ず戦争立法を阻止しましょう。全力を挙げて奮闘することを誓います。
(2015年5月26日)

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世界遺産と歴史認識

〔弁護士 北岡秀晃〕

 長崎県の「軍艦島」として知られる端島炭鉱が、官営八幡製鉄所や三池炭鉱などと共に「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されるというニュースが流れました。非西洋国家に初めて産業化の波及が成功したことを示していること等に普遍的価値があるとして、イコモスが登録をユネスコに勧告したとのことです。

 このニュースが流れてまもなく、韓国政府が、「軍艦島」などは朝鮮半島から強制的に連行された人々が強制労働させられた歴史があるとして、「強制労働から目をそらし、産業革命施設を美化するものだ」と世界遺産登録に反対するという意思が表示されました。その後、中国も同様の立場を明らかにしています。また「歴史認識」かと、正直少々うんざりしてきます。

 これに対し、日本政府は、「(遺産の)対象とする年次は1850年代から1910年である。韓国が主張しているような朝鮮半島出身の旧民間人徴用工問題とは対象とする年代も歴史的な位置付け、背景も異なる。」などと反論しました。しかし、この反論も「?」であり、説得力が感じられません。

 そもそも世界歴史遺産などはピラミッドを例にあげても明らかなように、多くの人民が過酷な強制労働に従事させられて完成されたものがほとんどであり、それは負の歴史として把握しなければなりません。「軍艦島」も、仮に世界遺産に登録されるとすれば、またそうであればなおさら、強制労働がなされた負の歴史があったことをきちんと把握し、伝える必要があります。

 ただ、翻って考えると、登録された世界遺産は、2014年12月現在、世界で1007件もあります。日本だけでも18件が世界遺産に登録されています。そろそろ世界遺産に登録されるかどうかで大騒ぎするのは終わりにしてもよいのではないでしょうか。そして、世界遺産かどうかではなく、日本の歴史をもっと勉強し、負の遺産も含めて残すべきものを保存する取り組みを進めるべきだと思います。

菅原文太さん再び

〔弁護士 吉田恒俊〕

 菅原文太さんの奥さん文子さんも共同代表となって取り組まれた「辺野古基金」が、沖縄県民を中心に1億1900万円以上集まったそうです。この基金は、米軍新基地の建設阻止を目的として、沖縄県議会の与党議員や経済関係者が中心となって、この4月に作られました。広く寄付を募って、米国メディアに意見広告を出すことを検討しています。

 沖縄の本土復帰は、ニクソン大統領が、ベトナム戦争の近い終結を想定し、60年成立の安保条約に盛り込まれた10年後は互いに廃棄できる条項を日本が適用しない,すなわち安保を延長するのと引き換えに、沖縄返還を約束したものです。県民の期待とは裏腹に、アメリカ軍基地を県内に維持したまま、1972年5月15日に実現しました。しかし、2010年現在も米軍専用施設面積の約74%が沖縄県に集中し、沖縄本島の19.3%が基地に占められています。これ以上の基地負担は考えられないという県民世論が、翁長知事の前知事に大差をつけての当選(11月)、衆院選での自民党選挙区候補の全員落選(12月)という結果となって現れました。今や本当に本土復帰は正しかったのか、という疑問が起こり、沖縄独立論まで出ています。

 先月、安倍首相はオバマ大統領との間で、国会でも内閣でも決めていない重要なことを約束してアメリカから大歓迎されました。日米指針(ガイドライン)を改訂して、日本が攻撃された時、日本周辺に限定されていた自衛隊の米軍支援を、違憲の集団的自衛権を前提に、地球規模にまで広げるというのです。それに応じて沖縄基地の重要性も地球規模となり、米軍にとってますます辺野古基地建設が必要となるでしょう。ここに辺野古基地反対と集団的自衛権反対の声が一つとなる要素があります。

 違憲に違憲を重ねる安部内閣の正体に、国民もそろそろ気がついてきました。もっともっと声を上げる必要があります。それにしても、菅原文子さんは、文太さんとの47年間の結婚生活は同志的連帯みたいな感じで、仕事を選ぶときも社会にとって良いことか、という観点で選んできたそうです。翁長知事候補の応援は文太さんが自ら願い出たことだといいます。

 彼は言いました。「政治の役割は2つある。一つは国民を飢えさせないこと、もう一つは、これが一番大事です。絶対戦争をしないこと。」と叫び、「沖縄の土地はそこに住んでいる人たちのものです。勝手に他国へ売り飛ばさないくれ。」と訴えました。内助の功を発揮した文子さん、それを素直に聞いた文太さん、気の合ったご夫婦でした。文太さんが生きていたら、今の安倍内閣の暴走にどう怒り、何をしたでしょう?考える値打ちがありそうです。とりあえず,辺野古基金の取り組みを本土で大きく取り組むことでしょうか。81歳なので自ら選挙に出るとは言わなくとも、総選挙では、基地反対、反戦平和の候補者を応援して超多忙だったに違いありません。

(2015/5/7)