戦争法廃止の2000万署名を成功させよう

〔弁護士 佐藤真理〕

 9月19日未明、政府・与党が、参議院本会議で、戦争法案の採決を強行し「成立」させてから2か月が過ぎました。

 4か月余の国会審議の中で、戦争法案の違憲性は誰の目にも明らかとなりました。「恒久平和主義」を破壊し、「立憲主義」(憲法の枠内で行政を進めなければならない原則)を踏みにじるという点が違憲性のポイントであり、弁護士会の反対運動の根拠となりました。審議が進むほど、法案反対の声が高まり、少なくとも慎重審議を尽くすべきで一国会で採決すべき法案ではないとの意見が世論の大勢を占めました。この世論と空前の反対運動(8月30日には12万人が国会を包囲、全国1000カ所で集会・デモ・宣伝行動)を無視して、強行採決を繰り返した安倍政権のやり方は、民主主義、国民主権に背く、「独裁政治」であり、事実上のクーデターというべきものです。

 政府・与党は国民は「やがて忘れる」と高をくくっているのでしょうが、政府と法案を追い詰めた、たたかいは継続しています。憲法違反の法律は無効であり(憲法98条1項)、私たちは、戦争法の発動を許さず、戦争法の廃止を目指して運動を継続発展させていきます。

 驚いたことに、安倍政権は平然と憲法違反の前科を積み重ねています。

 10月21日、野党5党と無所属の衆議院議員、参議院議員84名が臨時国会の召集を要求したのに対し、政府は、首相の外交日程などを理由にこれを拒み、来年1月開催の通常国会を少し早めに召集するなどと逃げ回っています。しかし、憲法53条は「いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」と定めており、内閣による招集拒否が憲法違反であることは明白です。

 このような政府の態度は、憲法学者および世論の多数が違憲と判断した戦争法案を強行採決した憲法無視の姿勢と共通するものです。憲法の明文を公然と無視・否定するもので、立憲主義の危機を一層深めるものであり、断じて容認できません。

 昨日(11月25日)、最高裁判所は、「1票の格差」が最大2・13倍だった昨年12月の衆議院選挙は「違憲状態」であったとの判決を出しました。「違憲状態」との最高裁判決は、2009年衆議院選挙以来、3回連続のものです。そもそも、「違憲状態」の選挙で選出された国会議員に「違憲立法」を「成立」させる資格などはありません。

 「違憲」の上に「違憲」を重ねる安倍内閣の暴走にストップをかけられるのは、主権者国民の運動が第一です。安倍内閣を早期退陣に追い込むために、戦争法廃止の「2000万人署名」を5月3日の憲法記念日までに積み上げるという壮大な運動に取り組みましょう。

 戦争法廃止のために、成立した戦争法制の内容をさらに深く学ぶことが重要です。自由法曹団奈良支部は引き続き、学習会への講師派遣活動を継続しています。気楽にお申し込み下さい。
                               
11月26日
佐藤真理

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