新米のおいしい季節です

[弁護士 岡本 洋一]

実は、私は炊飯器を持っていません。もっとも、以前は電気炊飯器があり、それを使っていました。

ところが、1年くらい前でしょうか、突然、電気炊飯器が壊れてしまいました。既に、お米を研いでしまった後でしたので、どうしたものかと思案しました。ふと、小さい土鍋があったことを思い出し、急遽それを使ってゴハンを炊くことにしました。水の量も炊き方などもよくわからないまま、とりあえず、土鍋にお米と水を入れて火にかけました。
土鍋から水が吹きこぼれるというアクシデントはありましたが、無事に炊きあがり、見た目には上々のゴハンになりました。恐る恐る一口食べると、そのおいしさにビックリしました。今まで、炊飯器で炊いていたときよりも、格段のおいしさでした。

その後は、炊飯専用の鍋を購入し、今ではその鍋を使って、ゴハンを炊いています。炊く量にもよりますが、私の場合には1.5合程度で、鍋を火にかける時間は10分程度です。それほど、時間と手間はかかりません。

折しも、全国各地の神社では新嘗祭が執り行われ、新米の出回る季節です。ご自宅でも鍋や釜でゴハンを炊いてみてはいかがでしょうか。ただし、炊飯中は水が吹きこぼれますので、できれば炊飯専用の鍋、釜をご用意ください。

広告

「弁護士の年収が低下」?

[弁護士 吉 田  恒 俊]

先日の新聞に弁護士の収入が低下したという記事が出ていました。今年の3月に法務省が日弁連の協力を得て平成15年分について実施した調査結果の報告です。マスコミに人の懐具合を気にして貰わなくてもいいと思いますが、憲法と人権の擁護者としての弁護士の収入が低すぎたら、それどころではなくなるだろうという温かい配慮なのでしょうか。

記事によれば、5年前の平成10年に比べて、弁護士の収入は全体的に低下傾向にあります。登録1年目の新人弁護士は年収568万円で、5年前(平成10年)の778万円より27%も減っています。その原因として、サラ金事件が減ったことと弁護士の人数が増えたことを挙げています。それに加えて、日弁連は法的需要が伸びていないことも指摘しています。

気になったのは、「弁護士が以前ほど稼げない実態が浮き彫りになった。」との記事です。弁護士になる人は稼ぐためになったかのようで抵抗がありました。私は、どんな職業も稼ぐためというより、社会的役割という要素が大事だと思うのです。誰もが生活のために働いていることは間違いないのですが、同時にほとんどの職業には社会的役割があります。

今の職業を天職とする人にとっては稼ぎよりも仕事の方が大事なのです。人生の目的は自分の天職が何かを見極めてそれに邁進することだと思いますが、仮に今の職業が天職と思わなくとも、その社会的役割を自覚して取り組むという姿勢を常に心がけるべきだと思うのです。

確かに、私を含め多くの弁護士は収入が減っていると思いますが、幸いこれまで身近で食い詰めた弁護士は見かけませんでした。私は、大阪で弁護士になったときの所長弁護士から、「人のためにやっているという気持ちがあれば、困ったときは必ず誰かが助けてくれるから。」と教えられたことを思い出します。誰もが稼ぎだけを追い求めると、ぎすぎすした社会になりかねません。

日経の記事は意図するところはともかく、全体として弁護士の評価を引き下げています。この記事を見て司法試験の受験者がさらに減ることが心配です。
*日本経済新聞16/8/10朝刊

南スーダンから自衛隊の即時撤退を求める

[弁護士 佐藤真理]

政府与党が、多数の国民の声を無視して、安保法制(戦争法)を数の力で成立させた「9・19」から1年以上経ちました。今年の9・19には、全国300か所以上で、戦争法廃止、立憲主義回復を求める集会・デモが行われ、近鉄奈良駅前でも600人集会が開かれ、私が主催者を代表して挨拶しました。

1992年のPKO法制定後、日本はPKO参加5原則<停戦合意の成立、受入れ同意、中立的立場の厳守、これらの要件が崩れた場合には部隊を撤収する、武器使用は生命の防護のための必要最小限に限る>のもとで、自衛隊の海外派遣に踏み切り、国連PKOに参加してきました。しかし、国連PKO自体、かつての停戦監視・兵力引き離しなどを中心とする活動から内容が大きく変化しており、南スーダンPKOを含め、国連安保理から武力の行使を容認されるのが通例となっています。

南スーダンでは、本年7月に大統領派と副大統領派の大規模な戦闘が発生し、市民数百人や中国のPKO隊員が死亡しています。アムネスティ・インタナショナルは、この7月の戦闘の際、政府軍が多数の住民を虐殺し、レイプや略奪を行ったとする報告書を公表。同報告書では、反政府勢力が国連の避難民保護施設に逃げ込み、避難民を「人間の盾」にしたこと、国連施設の真正面で5人の兵士にレイプされた女性の証言なども紹介し、国連PKOが住民を保護する責任を放棄したとして、「失望した」と述べています。10月8日には民間人を乗せたトラックが攻撃を受けて市民21人が死亡するなど、暴力や武力衝突が増加しており、南スーダンの現状は、もはやPKO5原則が崩れていることは明らかであり、速やかな自衛隊部隊の撤収が必要です。

にもかかわらず、政府は、違憲の「改正」PKO法に基づき、南スーダンの国連PKOに参加している陸上自衛隊に対し、「駆け付け警護」と「宿営地の共同防護」の新任務を付与する構えです。

しかし、自衛隊員に、「駆け付け警護」や「宿営地の共同防護」などの新たな任務を付与し、これらの任務遂行のための武器使用を認めるならば、憲法の禁じた「武力の行使」に発展し、「殺し殺される事態」<自衛隊員が政府軍や反政府軍の兵士を殺傷したり、自らも犠牲になる事態>を招くことは避けられません。

「改憲」を公言する安倍首相は、戦前のような「軍事大国」を目指す「妄想」にとりつかれているに違いありません。この道は「亡国」の道です。憲法9条のもと、非軍事平和主義=「世界の紛争に軍事的に関与せず、紛争の平和的解決に徹する」という戦後71年に及ぶ平和国家・民主国家という日本の原点の大転換を狙う、安倍政権の暴挙を絶対に許すわけにはいきません。

南スーダンから自衛隊は速やかに撤収し、憲法9条に基づいた民生支援の抜本的強化に尽力すべきです。
(2016年11月1日)

カテゴリー: sato