里山

[ 事務局 田原隆子]

大和郡山市矢田町に、里山を生かし古民家を移築した奈良県立大和民族公園があります。四季それぞれの花が楽しめますし、果樹もたくさん植えられており、高齢者の散歩や子供たちも自然に触れることができ、元気いっぱい遊びまわれるところです。

私もときどき散歩に行くのですが、あるとき畑や小高い丘の斜面が掘り起こされていました。よく見るとイノシシの足跡がついています。矢田丘陵の里山は、イノシシや猿の出没で、畑や田んぼを荒らされているのです。農家のおばぁちゃんは、何を植えても食べられてしまうから、もう辞めや、なんてこぼしています。

ずいぶん前に、当事務所の吉田弁護士が奈良の鹿愛護会を相手に鹿害訴訟を取り組んだことがありました。保護されて増えすぎた鹿が市民生活を脅かしていたのです。その後、野生の鹿も増え、イノシシも出没、農家の被害はより甚大になっていることと思います。

また、今年は害虫による菌の繁殖で「ナラ枯れ」が大発生しました。これは社会的要因も大きいそうですが、たくさんの木が枯れてしまいました。

里山の恵みは人間だけのものではありませんが、かつて住み分けがうまくいっていた時代があったのです。自然を守り、豊かに暮らせる地球環境を取り戻そうとする「さとやま組合」という農事組合法人が矢田地区で活動していることを最近知りました。里山の魅力を守り、自然豊かに美しく有り続けますように、私たちの小さな一歩が求められています。

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