〔弁護士 北岡秀晃〕
京都駅の西、かつて梅小路の貨物ヤードがあったところは、梅小路公園となり、京都市水族館ができています。その西側に「梅小路蒸気機関車館」があります。
梅小路蒸気機関車館は、1972年(昭和47年)に日本の鉄道100年を記念して開設されたそうです。扇形車庫と転車台があり、何台もの蒸気機関車が並んでいるさまは迫力があります。いつか行ってみようと思いながら、京都には良く行くのに、訪れる機会がありませんでした。
しかし、この蒸気機関車館が、今年の8月30日でもって閉館すると聞き、8月の暑い時期でしたが、初めて行ってきました。8月には、閉館に向けて、蒸気機関車を車庫から約3メートル頭出して展示したり、転車台を作動させたり、ファンに向けたイベントが行われており、多くの機関車ファンが訪れて写真を撮っていました。
展示された説明をみて、非常に勉強になりました。蒸気機関車が動くためには、機関車に水と石炭を積み込み、火室で石炭を燃やしてボイラーの水を沸かします。そして蒸気の圧力が強まったところで、シリンダーでピストンを動かし、この力で動輪を動かします。動輪を動かすまで要する時間は4時間ともいわれ、運行が終わった後の灰の処理を含め、ものすごい手間ひまをかけて蒸気機関車は動いていたことがわかります。昔の人たちは本当にえらかったと改めて思います。
「C62」とか「D51」とか。この「C」や「D」は動輪の数を示しており、「C」は動輪が3つ、「D」は動輪が4つあります。暑い日で人も多かったけれど、夢中になって楽しい時間を過ごすことができました。
梅小路蒸気機関車館は閉館しましたが、平成28年春には「京都鉄道博物館」としてリニューアルされます。