秋が来ました

〔弁護士 藤澤頼人〕

 この数日、雨が続いたせいか、9月始めだというのに、ぐっと気温が下がりました。夜はもうコオロギたちの世界になっています。
 
 日中はまだまだ日の光が強いのですが、空気は秋の気配が濃厚です。

 秋と言えば、食欲や読書、スポーツ・・・といろいろ楽しみな季節なのですが、私にとってはやはり食欲の秋でしょうか。

 もちろん、秋に限らず、年中しっかりとご飯を食べているのですが、やはり新米となると、ご飯がどんどん進みます。

 ところが、先日、事務所に来た人が見違える様に痩せていました。話によると、はやりの炭水化物ダイエットをしたというのです。一目見て痩せたとわかるくらいですので相当の減量になったのは間違いなく、魅力的なダイエット方法なのですが、やはり、炭水化物抜き・・・つまり米抜き、麺抜きというのはこれからの季節、辛すぎるなぁ、などと思っています。

 おそらく、適度にご飯は食べるということで落ち着きそうです。
 せっかくの年に一度しかない秋ですからね。

広告

69年前の予言

〔弁護士 藤澤頼人〕

 今年は戦後70年に当たります。そして、今の憲法が公布されて69年になります。

 皆さんは、一度は憲法の前文をお読みになったことがあるのではないでしょうか。憲法前文は、憲法の理念、国民が何のために憲法を制定したかということが格調高く書かれています。是非今このときにこそ、今一度お読み頂きたいと思います。

 ところで前文には次の様な一節があります。
「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」

 憲法が公布されたのは昭和21年11月3日のことですから、まだあの敗戦から1年余りしか経っていない時期でした。多くの国民が、傷つき、命を失い、国土の多くが灰燼に帰して復興もままならず、いまだ国外で明日をも知れぬ抑留生活を送っている日本人も多く、サンフランシスコ平和条約の締結前で日本が主権国家にもなっていなかった時代です。おそらく、ほとんど全ての国民は、もう戦争はこりごりだ、どんなことがあっても戦争などしない、と固く思っていたでしょう。であれば、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうに」などという言葉を入れる必要もなく、当然に新憲法のもとでは戦争など起こるはずがないという国民の意思の一致があったと思われます。

 しかし、憲法前文には「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうに」との言葉が入りました。これは、いつか国民の戦争の記憶が薄れたころ、政府が平和への志を投げ捨て、国民を欺いて戦争へ舵取りをするのではないか、との意識がはたらいたことによるのではないでしょうか。まるで未来予測、いや、予言のようです。

 そして、いま、まさに、政府は、国民の危機感をあおり立て、平和の名を騙って戦争へと舵取りをしています。 予言が現実のものとなってしまいました。

 しかし、国民が、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」たことを今一度思い起こし、政府こそが平和の敵となったことを理解し、憲法の理念を貫けば、国民のが戦後一貫して守り続けた平和国家の姿を取り戻せると確信しています。

桜の季節です

〔弁護士 藤澤 頼人〕

 4月に入るのを待ち受けてでもいたかのように、桜が満開になっています。
 春の便りは、ほかにも梅、チューリップ、ウグイス、つばめ、メジロなどがありますが、やはり、何といっても春は桜。桜が咲くと春が来たと実感できます。
 私の自宅の周囲も、通勤中も、そこかしこで桜が満開になって、文字通り、見事というほかありません。

 ところで、明日(4月4日)は皆既月食があるとのことです。夜桜と月食という夜の風流を二重に楽しめる好機です。桜の向こうにほの赤い満月が浮かんでいる様を想像するだけでも「絵になる」と期待してしまいます。

 などと浮かれていましたら、どうやら天気は下り坂のようです。この桜の季節の皆既月食というのは、テレビによると次に起こるのが2080年ということで、私にとってはおそらく今回が最後ということになりそうです。ですから、天気の方も意地悪をせずに楽しませて欲しい、と思っています。

 滅多にないことですので、もし、このブログをお読み頂いたのでしたら、明日、桜ごしに夜空を見上げてみてください。

事務所ニュースのことなど

〔弁護士 藤澤頼人〕

 当事務所では毎年1回、事務所ニュースを発行しています。
 先日、今年の分が発行されたのですが、私のおすすめする食べ物のお店をご紹介するコーナーがありました。

 今回は、事務所の近くの、美味しくてボリュームもたっぷりのカレー屋さんをご紹介しました。そのお店は、私がご紹介するまでもなく有名なお店で、私が食べているときに聞こえてくるお店のご主人とお客さんの会話から、日本全国からこのお店のカレーを食べにお客さんがいらしているのがわかります。皆様も事務所にお越しの際、お腹に余裕がおありの時は、お立ち寄りになられてはいかがでしょうか。

 さて、今回のブログは、このカレーのお店のご紹介が目的ではなくて、記事の反響のお話しです。
 このニュースを皆様にお送りした後、何度か、この記事は連載になるのですかと聞かれました。記事には「第1回」と書いてあったものの、「次回に続く…かも」とも書きましたので、どうなんですか、ということをお聞きになっていらっしゃったわけです。実を言いますと、全くの未定です。続くかどうかは、来年の紙面の編集状況しだいという身も蓋もないことになりそうです。

 ただ、事務所ニュースを、いろいろな方が、そんな細かいところまで読んでいただいていたことにはかなり驚きました。
 事務所が皆様に向けて発行しているニュースですから、皆様方にお読み頂くのはわかっているつもりでした。が、こうしてご感想などをいただくと、今更ではありますが、事務所ニュースを読んで頂いてることを実感した次第です。やはり、読んで頂いていることを実感しますと、よし、次も頑張って良い記事を書くぞ、と言う気持ちもわき起こってきますので、もし、事務所ニュースをお読み頂いたら、ご感想など頂けますと励みとなります。

 なお、事務所ニュースは、事務所ホームページの「事務所からのお知らせ」の欄の「■新年あけましておめでとうございます。」の記事の一番下にあるリンクをクリックして頂いてもご覧頂けます。

季節はずれの出会い

〔弁護士 藤澤頼人〕

 昨日、夕方に食事に出ようと思って家を出ますと、ウスバカゲロウでしょうか、小さな透明の羽の羽虫がとんでいました。昨夜は、うちの網戸と窓ガラスの間に、蛾が入り込んでばたばたやっていました。今朝は、自転車の行く先にシジミチョウがあらわれ、衝突しそうになりました。もう、11月に入り、暑がりの私でも、そろそろ冬服を、と思う季節になったのに、この子達は、けなげに生き延びているのです。この子達も、間もなく姿を消すのでしょうが、それまでの間、元気で暮らしてほしいものです。

 ただ、一つ心配になったのは、この子達が、今この時点で生きているのは、普通のことなのか、ということです。温暖化ということが言われて久しいのですが、夏の温度が上がるのではなく、平均気温が上がっているのですから、この時期の気温も上がっているはずなのです。この子達がこの時期に生き延びているのも、温暖化が影響しているのでしょうか。

 この子達にとっては、命をつなぐ時間が延びるのですから喜ばしいことなのかも知れません。人間にとっても、将来の温暖化よりも現在の経済発展の方が大事という方もいるかと思います。しかし、人間には将来を考え、変える力があります。今を喜ぶだけではなく、将来を生き延びることにも十分に考えを払うべきではないでしょうか。

 ところで、最近、太陽光発電の先行きが急に不透明になってきました。私の理解が不正確なのかも知れませんが、電力会社が太陽光発電で発電した電力を買い取るための発電設備と送電系統との接続を拒んでいるということのようです。どうやら発電設備の急増が背景にあり、そのさらに背景には、電力会社が高額のお金を払って電力を買い取るということにあるようです。

 これだけ聞くと、たしかに、太陽光発電にストップがかかるのも仕方がないとも思えます。
 しかし、太陽光発電は、発電の際には二酸化炭素を産まないクリーンなエネルギーであって、温暖化防止のためには、必要な設備だと思います。
 どうか、今だけを考えないで、将来も見据えて太陽光発電を普及させる手を打っていって欲しいものだと思います。

可愛いものを見ました

[弁護士 藤澤頼人]

 このブログの私の記事では、生き物を扱ったものが多くあります。うちの事務所の事務員さんもよく読んでいまして、「次も生き物ネタですか?」と聞かれたりします。
 はい、今回も生き物ネタです。

 ちょっと前のお盆の時期の話しになるのですが、鳥羽水族館に行ってきました。ここからですと、近鉄特急で大体2時間くらいです。
 行かれたことのある方はご存じかも知れませんが、とても大きな水族館でした。出かける前にはそのことを知りませんでしたので、とりあえず朝から水族館をみて、お昼から別のところでも行こうかな、と思っていたのですが、実際にはまる1日がかりでした。

 ジュゴンや、ラッコ、色とりどりの魚や地味な魚、カエルにザリガニ、ペンギンにアザラシ、それはもう生き物の・・・はて、楽園なのでしょうか?
 水族館にいる限りは、おそらく生存競争はないので、その意味では、生きるには不自由しない場でしょう。
 でも中にいる生き物は楽しいかな、と思ってしまったのも事実です。
 もちろん、見てる私はとても楽しかったです。ペンギンは近くでよちよち歩いてくれるし、いきなりアザラシ(オットセイ?)のショーが始まって、目の前で芸はしてくれるし。

 その中で私的ベスト可愛い大賞を受賞したのは下の写真のお二人です!
 ちなみにあまり可愛すぎて、何という名前だったのか忘れてしまうくらいでした。お昼寝といえばカピバラさんも可愛かったのですが、やっぱりこの亀さんのとぼけた仕草と相まってダントツでした。

kawaiimono

危険の「匂い」

[弁護士 藤澤頼人]

 普段、生活をしていて、これは危ない、という「匂い」を感じるときがあります。たとえば、路地から大通りに出る際角に建物があって見通しが効かないとき、狭い道で向こうから大きな車がかなりの速度で向かってくるときなどです。
 これは、我々の個人的生活に限ったことではなく、社会や国が直面するかもしれない危険についても同じ事が言えます。

 日本の歴史でいえば、太平洋戦争前、日独伊の三国で結んでいた防共協定を強化しよう、さらには軍事同盟にしようという動きがありました。その際、これは米英と戦争になる、という危険の「匂い」を感じ取って強硬に反対した人々がいました。山本五十六氏がその中に含まれていた事は有名な話しです。
 この反対を押し切って三国同盟を結んだ結果は、皆さんご存じの通りです。

 太平洋戦争といえば、日米開戦の最後の決定的岐路になったのは昭和16年夏の南部仏印(仏領インドシナ)進駐でした。南部仏印進駐については歴史の授業で習ったかと思いますが、実は、南部仏印に進駐する前に北部仏印にも進駐していました。ところがその際は、米英と戦争になることもありませんでした。そのため、政策決定者達は南部に行っても大丈夫とタカをくくったようです。もちろん、この予測は間違っていたのですが、当時の日本側の人の中に、この南部仏印への進駐が日米戦争を招きかねないという危険の「匂い」を感じ取った人もいました。たとえば、当時の駐米大使であった野村吉三郎氏もそうであったようですし、陸軍の参謀本部の参謀の中にも、「これで戦争になるな」と言った人もいたようです。この人達は、政策決定者達と違って、危険の「匂い」を感じ取っていました。
 結局、その「匂い」を感じ取れない政策決定者達により南部仏印進駐は実行され、日米関係は破局にいたり、あの戦争に突入していくことになりました。

 翻って、昨日、安倍首相は、集団的自衛権行使容認の閣議決定に及びました。安倍首相は、日本はこれでより安全になったと思っているようですが、安倍首相の危険の「匂い」を感じ取る能力はいかがでしょうか。
 これについては、私は非常に懐疑的に見ています。といいますのは、安倍首相にはとんでもない「前歴」があるのです。

 福島での原発事故の前の2006年12月13日、吉井英勝衆議院議員は安倍内閣に対して、「巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書」を提出し、「1 原発からの高圧送電鉄塔が倒壊すると、原発の負荷電力ゼロになって原子炉停止(スクラムがかかる)だけでなく、停止した原発の機器冷却系を作動させるための外部電源が得られなくなるのではないか。」、「5 日本の原発の約六割はバックアップ電源が二系列ではないのか。仮に、フォルクスマルク原発1号事故と同じように、二系列で事故が発生すると、機器冷却系の電源が全く取れなくなるのではないか。」、「6 大規模地震によって原発が停止した場合、崩壊熱除去のために機器冷却系が働かなくてはならない。津波の引き波で水位が下がるけれども一応冷却水が得られる水位は確保できたとしても、地震で送電鉄塔の倒壊や折損事故で外部電源が得られない状態が生まれ、内部電源もフォルクスマルク原発のようにディーゼル発電機もバッテリーも働かなくなった時、機器冷却系は働かないことになる。この場合、原子炉はどういうことになっていくか。原子力安全委員会では、こうした場合の安全性について、日本の総ての原発一つ一つについて検討を行ってきているか。また原子力・安全保安院では、こうした問題について、一つ一つの原発についてどういう調査を行ってきているか。調査内容を示されたい。」、「7 停止した後の原発では崩壊熱を除去出来なかったら、核燃料棒は焼損(バーン・アウト)するのではないのか。その場合の原発事故がどのような規模の事故になるのかについて、どういう評価を行っているか。」との指摘を行いました。まるで福島の事故を予知したような質問です。

 これに対して、時の首相であった安倍首相は同年12月22日、次のように答弁しました。多少長くなりますが大事なところですので引用します。

 1について
 我が国の実用発電用原子炉に係る原子炉施設(以下「原子炉施設」という。)の外部電源系は、二回線以上の送電線により電力系統に接続された設計となっている。また、重要度の特に高い安全機能を有する構築物、系統及び機器がその機能を達成するために電源を必要とする場合においては、外部電源又は非常用所内電源のいずれからも電力の供給を受けられる設計となっているため、外部電源から電力の供給を受けられなくなった場合でも、非常用所内電源からの電力により、停止した原子炉の冷却が可能である。

5について
 我が国において運転中の五十五の原子炉施設のうち、非常用ディーゼル発電機を二台有するものは三十三であるが、我が国の原子炉施設においては、外部電源に接続される回線、非常用ディーゼル発電機及び蓄電池がそれぞれ複数設けられている。
 また、我が国の原子炉施設は、フォルスマルク発電所一号炉とは異なる設計となっていることなどから、同発電所一号炉の事案と同様の事態が発生するとは考えられない。

6について
 地震、津波等の自然災害への対策を含めた原子炉の安全性については、原子炉の設置又は変更の許可の申請ごとに、「発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針」(平成二年八月三十日原子力安全委員会決定)等に基づき経済産業省が審査し、その審査の妥当性について原子力安全委員会が確認しているものであり、御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期しているところである。

7について
 経済産業省としては、お尋ねの評価は行っておらず、原子炉の冷却ができない事態が生じないように安全の確保に万全を期しているところである。」
安倍首相に危険の匂いを感じ取る能力があれば、この質問に含まれた危険を感じ取れたでしょうし、きちんと対応をしていれば、福島の巨大事故は起こらなかったでしょう。

  結局、安倍首相が原発は安全とタカをくくったせいで、福島の、そして日本は現在進行形で筆舌に尽くしがたい苦難の歴史を歩んでいます。
  このような前歴を持つ安倍首相が「安全」と言ったところで、何の保障にもならないのではないでしょうか。

  本当の危険はもう目の前に迫ってきている、私にはその「匂い」が漂ってきているように思います。